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当業者
特許法において、当業者(とうぎょうしゃ)という言葉があります。

当業者とは、発明が属する技術分野の通常の知識を有する架空の人物で、発明の特許性の判断の基準となります。

例えば、当業者が先行技術に基づき容易になし得たものではない発明は、進歩性があるとされます。

また、例えば、当業者が発明の実施をすることができる程度に十分に記載された明細書は、実施可能要件を満たすとされます。

審査官は、当業者のレベルを想定して発明の特許性を審査するのですが、当業者が架空の人物であるというところが、審査の判断に幅を持たせてしまっています。

以前、4.審査官の発明に対する理解が深まることで、審査官の中で特許性の基準が変化すると書きましたが、審査官自体の発明に対する見方が変わることもあるのですが、審査官が想定する当業者のレベルが変化することによっても特許性は変化してしまいます。

個人的には、特定の出願書類、先行技術文献等から、当業者がどこまでの技術を把握することができるかについては、審査官に技術内容を説明すればするほど、「審査官の中」での当業者のレベルが上がるように感じています。

当業者のレベルが上がるということは、出願書類からより多くの事項を当業者が把握したり理解したりすることができるということなので、一般的には、記載不備の拒絶理由が解消し易くなると思われます。

では、進歩性についてはどうでしょう。

審査官が、先行技術や出願書類に記載されている発明を誤認している場合には、当業者のレベルが上がった方が、一般的には、進歩性の拒絶理由が解消し易くなるでしょう。

しかしながら、既に審査官が技術に関して十分な知識を有している場合、やみ雲に説明してしまうと、出願書類に記載されている発明が簡単になされたものに思えてくるかもしれません。

個人的には、出願人側から当業者のレベルを下げる方向の主張をする場合を除いては、審査官への説明により当業者のレベルが上がるという前提で、拒絶理由に対する反論を考えるようにしています。
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