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~現役弁理士が語る知財の眼と芽~
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知財業界のトリビア(国内優先権主張の基礎となった先の特許出願を権利化する方法)
今年もやってきました弁理士の日。

今年も弁理士の日記念ブログ企画2015に参加させていただきます。

放置気味のブログを更新する機会をいただきましてありがとうございます。

今年のお題は「知財業界のトリビア」です。

…と言いましても、私、特に情報通や物知りというわけでもないので、普通の知財ネタで失礼します。

このブログで以前も話題にしたかもしれませんが、国内優先権主張の基礎となる先の特許出願と、国内優先権主張を伴う後の特許出願が、ともに権利になる可能性があります。

両方とも権利になれば、本来1つしか特許権が得られないところで2つ権利を得ることができ、出願人にとって(弁理士にとっても?)メリットが大きそうです。

ですので、両方とも権利にする方法について検討してみます。

まず優先権を伴う後の出願ですが、こちらは通常の手順通り、審査請求をして審査が進めば権利化を図ることができます。

当たり前ですね(笑)

問題は優先権の基礎となった先の出願です。

先の出願は、その出願の日から1年3月経過後にみなし取り下げとなるわけですから、取り下げとなる前に特許査定をもらわなければなりません。

従って、先の出願についても審査請求をすることはもちろんですが、早期審査の対象として早めに審査を進める必要があります。

(通常審査でも権利化が可能かもしれませんが、あまり現実的でないので早期審査を前提とさせていただきます。)

しかし、早期審査のガイドラインには、みなし取り下げが見込まれる出願については早期審査の対象としないと記載されています。

先の出願を早期審査の対象とするには、みなし取り下げが見込まれない状態、すなわち優先権を伴う後の出願をする前に審査請求をしなければなりません。

ただそうすると、先の出願に拒絶理由がない場合、後の出願をする前に特許査定がきてしまい、国内優先権の主張ができなくなるかもしれません。

…というか、この場合、優先権とは無関係に、ただ普通に早期に権利化しただけですね(笑)

それはそれでよいのですが、優先権主張の基礎となった先の特許出願が権利化されたわけではないので、その目的からすると失敗(?)です。

先の出願に拒絶理由がある場合は、早期審査であれば約3ヶ月以内に拒絶理由通知が発せられます。

先の出願の拒絶理由が解消するよう拒絶理由通知に応答しつつ、優先権の主張を伴う後の出願を優先日から1年以内にする、ということであれば両方とも権利化となる可能性がありそうです。

しかし、うろ覚えなんですが、優先権主張の基礎となった特許出願の審査について、以前特許庁の資料を見かけたことがありまして…

それによれば、明らかに特許査定とできる場合のみ審査を進め、そうでない場合は審査を止めるということでした(たしか)

そうすると、拒絶理由通知において許可可能な請求項が明示されていて、その請求項に限定する補正をする形でないと、後の出願をしたら先の出願の審査が止まってしまいますね。

というわけで、結論としては、

① 優先権主張を伴う後の特許出願をする前に、優先権の基礎とする予定の先の特許出願について審査請求をする。
② 先の特許出願について、許可可能な請求項が示された拒絶理由通知を、その出願の日から1年以内にもらう。
③ 先の特許出願を許可可能な請求項に限定しつつ、後の特許出願をする。

という感じでしょうか。

上記①~③の手順以外にも権利化できるケースはありそうですが、より確実なのはこの手順かと思います。

まー上記②など狙ってできるものでもありませんし、上記③での後の出願などは補充・追加する事項がなければ単に先の出願を分割すればすむ話です。

長々と書きましたが、いろいろと条件が整いそうなときに選択肢の1つとして考える程度でしょうかね。

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特許事務所経営の43歳、二児の父親です。

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